初代会長様の尊い親心(5)

 

 お互いに忘れてはならない。それが私は、四十年祭だと思わせていただきます。

だんだんと風化してまいります。感激も風化してまいります。でも、風化してはならない。初代の会長様の、子を想うこの尊い厚い親心を常に心において、万分の一なりとも、初代の会長様の真似をさせていただくことでございます。真似でございます。初代の会長様の御用などとてもできません。真似もなかなかできない。

初代の会長様は、「万分の一の真似をしておくれ。そうしたら、年限が経って忘れた頃に、万分の一の徳がもらえるよ。僕のねえ、万分の一の徳といったら素晴らしいよ」とおっしゃいました。「お道を聞かせていただいたときに、困って困ってどうにもならなかった人が、気がついたら、反対に助かって助かって困るようになったという姿が、私の万分の一の徳をもらった姿だよ」とかように教えてくださっております。

 

ですから、何度も申し上げますが、その初代会長様の四十年祭を勤めさせていただいたということは、その初代の会長様に頂いたご恩の万分の一を、これから残る命のある限り、ご恩返しをしていくということが大切でございます。

それには、だんだん、どこのご家庭でも、初代はもう姿を消している。早ければ二代もいない。三代、四代になってきている。お道が軽うくなってまいりました。

ですから、その初代に聞かせていただいたお話、どこのお宅でも聞いているはずです。聞いた者が子孫に伝えて、初代が安心するように、お道を守って通らせていただくことが大切です。

人さんへのおたすけも大切でございますが、家の中のおたすけも大切でございます。一家が揃ってはじめて、癌の因縁を消すことができる。

「癌の因縁というのは、皆聞いたら助かるのに、家の中で一人だけ道を聞いてくれない。これが癌因縁だよ」と会長様はおっしゃった。

「だから、いちばん先に聞いた者が、責任がある」とおっしゃいましたねえ。

 

まあどうか皆さん方ね、今結構で何にも言うことないと思ったらとんでもない。お互いの因縁なら、今晩のことも分かりません。ですから常に心して、こうして今日、私は、この初代の会長様のお話を申し上げたということは、1月20日のことも、手前どもにご参拝いただいた日のことも、1月21日のことも、形こそ違え、理は一つなの。子どもを助けたい。なんとして子どもに結構になってもらいたい。この親心より他にございません。

でも、結構になっていくのには、ただ座っていて助かる話を聞いていただけでは結構になってまいりません。聞かせていただいた中の、一つでも半分でも心において、朝目が覚めて、夜休ませていただく中に、実行に移していくことより他にないのでございます。

だから、実行に移していかなければ助かっていかないから、社会の方が、「天理教の話は良いけれども、どうもねえ…」というのはそこなの。

会長様は、「ただ助かる神様があったら僕にも教えておくれ。そんな神様は無いよ。じゃあ、どうしたら助かっていくか。えらいこっちゃなあと皆思うだろう。なんにもえらいことはない。私の万分の一の真似事の信仰というのは、余った時間、余った身体、余った事情があったら、勝手なところへ持っていって使うのは後に回して、まずもって神様の御用をさせてもらいなさい。それなら皆できるだろう。それで助かっていけば結構じゃないか」

この通り方こそ、初代会長様の万分の一の真似事の信仰をさせていただいて、やがての日に、万分の一の徳をもらう姿でございます。

 

どうかひとつ皆さん方ね、今日のお話は、初代の会長様が子を想う尊い親の姿を皆さんに聞いていただいたので、ああ会長様は偉い方だったなあだけでは、私は悲しゅうございます。

ああそうであったなあと、じゃあひとつ真似をさせてもらう。真似しかできません。なかなか本当には通れません。真似でもいいとおっしゃった、会長様は。

そうして、これからも命のある限り、お道を通らせていただく。また来世生まれ変わってきたら、また道をさせていただかなければなりませんね。そうしてひとつ家柄を作ってください。お道の家柄を作っていただきたいと、切に思わせていただく次第でございます。

長時間にわたってのお話、ありがとうございました。これで失礼いたします。

 

(5)以上

 

※恐れ入りますが、お話の転載を一切禁止いたします(YouTube含む)

※本文中に、適切ではない言葉を使用している場合がございますが、お言葉等の意味合いが変わってしまうため、そのまま掲載をさせていただいております。何とぞご了承ください。